ギターは魚。

音楽をきくと、色が見えたり味がしたりっていう、
聴覚で触れる音楽が別の感覚器官、視覚とか触覚とか、そういう刺激を受け取る『共感覚』っていうアレ。

過去に「音楽を聴くと色が見えるんです。」っていう人の話を聞いた覚えがある。
どういう音楽がどういう色になるとか、視界を覆うのか色のイメージが頭に浮かぶだけなのか、細かい話を尋ねた覚えがあるんだけどそこは全く記憶にない。

今振り返って思うのは、車の運転しながら音楽聴いたら大変じゃないのかしら、っていう路上の疑問。

ドライブに影響を及ぼすほどでないにしろ、
「硬い音」とか「甘いメロディ」とか、別の感覚を言葉にして伝えることはあるから、
音から想起する別種の感覚っていうのは誰にでもありましょう。

音を出す物は身の回りにたくさんあるし、楽器だけに限ってもかなりの種類があるから、
もしも音に味があったらどんなもんなんだろう? とふと思うに至り。

腹が減っていたのかね。

もしも音に味があったらどんなもんなんだろう?

基本的に楽器の音は、適切に演奏されたものなら味は「良い」に違いない。
人が触れて心地よくなるように設計されて、心地よく鳴るように培われた技術を注いで出てくる音だから。

まず最初に思い浮かんだのは、金管楽器のタンパク質感。
うまい。そして滋養に富む。
ホルンなんかラム肉みたいな甘い香りの脂を含んでカロリー、すなわち熱量を与える高エネルギーな味がする。
他の音の中でも埋もれない存在感はやはり味覚界主役級の肉っぽさで表されるべき。
存在感で言ったらトランペットなんかはさらにその上を行くからあれかなぁ、やっぱり牛肉かな。
どんな付け合わせでもやっぱり主役級のポテンシャルだからね。

シンバルとか、金物系もうまそうだよね。
こちらも存在感高めだけどそれ単体というよりやはり組み合わせで威力を発揮することが多い金物だから、
スパイスだな。うん、刺激と香りのうまさだ。シンバルは胡椒っぽいな。

ギターはどうだろうな。これは種類が多くて好き嫌いが分かれそうな繊細な味を持ってそうだな。魚みたい。
サンタナのギターの音は、きっと火を通すと旨い。
ヴァンヘイレンは生でも全然いけちゃう。
加工によって調味料になったり、カラスミ的な保存食になったりして全然様変わりする広さと深さがある。ギターは魚。

なんか甘味的な音は無いかしらね。
あ、でもアンビエントとかで使われるふわーっとしたギターの音とかはうっすら甘い味しそうだよね。
ギターは魚だとするとあれか、桜デンブ。あれおいしいよね。
そうだね、柔らかくて綺麗な高音が出る楽器はなんか甘味っぽいね。
鈴の音とか甘そうだ。さっき金物はスパイスとか言ったけど鈴は甘そうだわ。前言をためらいもなく覆すわ。鈴カステラとはよく言ったもんだ本当。

そういうアレでいくとピアノが全然わからないんだよね。
ハイカロリーな存在感もあるのにパーカッションっぽい刺激も持ちつつ尚且つ甘い、みたいな。
今まで絶対幾度となく味わってきてるはずなのに「コレ」と即答できない懐かしい味、みたいなのがしそうなのよ。
そして絶対うまい、という。

なんだろね。っていうかなんだろうねこの話。
腹が減っているんだね。