残った別の物語。

古本屋さんで買った本に、アンダーラインが引いてあると萎える。
古本はそういうのもありき、っていうのを理解していても萎える。
アンダーラインでもそうなのに、
推理小説の登場人物に丸印とか書いてあったら。
もう逆にやる気出てきて全ての登場人物にそれぞれ印つけてから売りに出すしかありません。
岩波文庫以外の文庫本は専らブックオフの108円棚で大人買いしてくる私は、
先代オーナーの名残ごと部屋に持ち込むこともままあります。
しおり代わりのレシートとか、チラシはよくありますね。
メモ書きもたまにあります。
ごく稀に手紙があります。
今日はそのレアケースにギリギリ入るであろう残留物に当たりました。
『パパへ 紅茶のパウンドケーキだよ~(笑顔っぽい絵)食べてね♪
from(女の子の名前)』
ポストイット的なメモに書かれたメッセージ。
帰りの遅い父親へ向けてキッチンテーブルの上にでも置いたかのような佇まい。
この手のフランクなメッセージカードすら、相手によっては捨てるには気がとがめるその気持ち、パパでない私にもわかりますとも。
パパはその気持ちとメッセージを、伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』にしまって、しまったまま忘れてブックオフに売っ払ったのでしょうかね。
本を開いて、作品を読む前に愉快な気分になるのは、悪くないものです。

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