第一会議室からココまで。

高校の頃のコト。第一会議室のお話。
高校に入学して、
軽音部に入部した。
家からチャリで20分くらいで行ける近場の高校選んだんだけど、
入学して教室に詰め込まれた時点で場違い感ハンパ無かった。
クラスの半分以上が女子で、
なんかみんなケータイ片手に番号交換とかしてて。
近くの席だった人と、
「なんかみんなすごいですねー」
とか言ってて、
「じゃ、俺らも交換しときます?」
みたいな流れでその先ほぼ電波が飛ばない連絡先が開通したりなんかして。
分数わからんアホでも気付いた。
あ、俺、これ友達できねーわ。
部活だ。
部活に入ってからだよ。
放課後の長い時間を共に過ごす仲間達。
理想は進研ゼミDMのマンガ。
恋に部活に勉強に、あらゆる煩悩を叶える一人勝ち。
そんなザーメン臭い理想が実現する訳もないけど、
とにかく部活だ。
放課後の居場所こそが、そいつの学校での居場所。
とりあえずバスケ部に入った。
2週間経たずに辞めた。
練習ですらシュート外すとダッシュしながら大声で謝らなきゃいけない高校バスケ、ナメてました。
あ、俺、これ友達できねーわ。
高校入学前に用意しておいたケータイで、
メールなんか飛ばしてみたり。
一番最初に登録したアドレス宛。
「たっちゃん、俺高校で友達できねーわ。」
「下ネタでなんとかなるよ!!」
後に官能小説を参考図書にしてグロい下ネタ体験談を創作してじわじわと内輪で話し始めのきっかけを掴むコトに成功する画期的なアドバイス。
結果授業中に「あおいそらー!!」とか叫ぶ友達ができました。
会話の要所要所に「リビドー」とか挟むクラスメイトと日々の昼食を共にするコトができました。
でもそこまで辿り着くまでにはちょっと時間があって。
その時考えてたのは、
やっぱり部活には入らないと。
ギター弾きたいな。
軽音楽部入ろうかな。
でも軽音の人みんな恐そうなんだよな。
何なのあの髪色?欧米人なの?
そのピアスホール乾電池入るんじゃないの?先住民なの?
制服着てる人ほとんどいないよ?
でも大丈夫。俺音楽好き。彼らも音楽好き。
それでいける。ハズ。
ひとりで入部届けを持って指定された集合場所に行きました。
渡り廊下の向こう三階、第一会議室。
同じクラスだった人とかも居て、
ちょっと安心して滞り無く入部手続き終了。
これで俺も友達できるぜ。って。
甘かった。
運動部みたいに放課後毎日みんなで集まって基礎練とかやらないから。
「バンドやろうぜ」っつって友達誘って入部するのが多数派。
そうやって入ってきた部員が、若さ故の人間性の欠如から、
「あいつウザくね?」とかバンド崩壊して、
「こないだの演奏会出てた一年うまくね?あいつ入れようぜ。」
とかやるのが軽音部。
恋人もバンドメンバーも気軽にお手軽にホイホイ変わって行くのが高校生。
ドキドキできればイイ恋人と、
キャーキャー言われればイイバンド。
とりあえずバンドを組まなくては。
だがしかしバンドやりたい奴の大半はギター買うから。
ギタリストだらけ。
ギターにこだわって孤立するよりも、
「ベースでいいや。弦4本だし。すぐできるわ。」
っつってとりあえず動けるバンドに入ってしまう、
変わり身の術の体得が、今で言う『コミュ力』の基礎でしょう。
ちなみに「ベースでいいや」なノリで楽器を手にとると、
この楽器の素晴らしさに気付くのが少しだけ遅くなって、
大抵結成当初はしょっぱいバンドになるよね。
で。
ギターが弾きたかった僕はと言うと、
ハッタリかますコトでバンドに入る作戦に出ました。
「あーその曲のソロならできるよ。」
「やりたい曲ある?全部耳コピしてくるよ。」
嘘つきは泥棒の始まりです。
楽器歴の浅い高校生の期待を盗み出すのは、意外にもうまくいきました。
結果バンドに入れて、最初の演奏会にも出演できて。
ほとんど達也とのメール履歴が大半だった俺のケータイも役割を増していきました。
確か達也君はこの頃、髪色ピンクとかでとても忙しくなってました。
盗んだ期待をバレずにこっそり返しとく為に、
放課後はすぐに家に帰って練習。
部屋にこもって毎日練習。
なんか居場所ができた感じで頑張ってたけど、
冷静に考えたら放課後ライフだいたい自室って、
友達いなくね?みたいなね。
でも軽音部でちょっと顔が知れるようになった安心感で、
大概の事は気にならなくなってて。
「高校でバンドやってるとモテる」
が適応されない事例なんかも気にならなくなってて。
いや、気になってたわ。
smartとか借りて読んでたの思い出した。
雑誌買えないのに服買えるワケねーのにな。
で、学校の居場所は第一会議室。
バンドの練習はそこを交代で使うんだけど、
部員と仲良くなっていって、他のバンドの練習みたり。
だんだん呼ばれるバンドが増えていって、
第一会議室にいる時間も長くなって。
もちろん会議室だから、
練習終わったら機材全部運び出さなきゃいけなくてさ。
ドラムセットとかベースアンプなんかをひとつひとつ階段で運んでいくの。文化祭の時とかだと体育館まで運んで行ったり。
ワイシャツ背中にぴったりはり付く程汗だくになってんのになんかちょっとドヤ顔でね。
「あーバスドラム、誰か手伝って!!」みたいな。
『俺文化祭、すっげー充実してます』感出すアレ。
クラスの出し物の準備してる教室で居場所なくても、
ふてくされないで済む安心感。
たぶん俺だけじゃなかったんだと思う。
だって第一会議室にばっかいた奴いたもん。
生徒会の奴は生徒会室にばっかいたし。
それは、仕事の量とか関係なかった気がする。
そういう、
『居場所なかったけど、
ココならもう安心。今なら外で疎外されても頑張れる。』
みたいな感じ。
なければそこに辿り着いたり、
強い人は自分でつくったりする為に頑張る。
思い出話チックに話してるけど、
今もそういう気持ちある。
それに俺だけじゃなくてたぶん、
家に帰ったら嫁にうまいメシつくってもらう未達営業マンも、
生徒の悩み相談をきく就活中の塾講師も、
放課後学校からちょっと離れた場所で彼女と待ち合わせる野球部の補欠君にもあるんじゃねーかな。
第一会議室に入り浸ってた頃、
バンドやってギター弾いてて、
今もそんなコトしてる。
第一会議室みたいに、そんな場所から出て行かなきゃいけない時がきて、
また外で不安になっても頑張っていけるような場所をつくってる。
頑張る理由の大半ってそういうのじゃねーのかな。
そこに好きな人を迎え入れたいとかも含めると。
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