DTM野郎が音源を増やす理由を、あとから考える

この時期はブラックフライデーセールからのクリスマスセール、そしてニューイヤーセール、という感じでメールボックスには毎日セールスメールが届く。

DTMを嗜むものの宿命。

「ブラックフライデー」という概念は、
プラグイン販売サイトにアドレス登録をして知った。

海外製のソフトウェアを購入することが大半のDTM界においては、
どうやらブラックフライデーセールが1年で一番アツいセールらしいのだ。

日本で一番アツいセールはなんだろう。初売り?

ただでさえ慌ただしく、ただでさえ腰が重くなりがちな寒冷シーズン、
それでもアツいセール情報には目を止めてしまう。

服屋に入って、
10,000円のジャケット20%オフで8,000円とかでも「8,000円かー…」ってすぐに渋りがちなんだけど。

音源のバンドルパックとかだと
「80%オフで24,000円!?これだけ音色入ってたらだいぶ音作りも捗るに違いない…」
とかなりがち。

24,000円より8,000円の方が支払う金額が少ないという事実が頭から吹っ飛ぶわけなんだ。
DTM関連のソフトの価格帯と値下げ幅がちょっとおかしいっていうのは、きっとあると思うんだ。
ディスカウント前の価格で10万とか20万とか。
年に数回あるセールの値引き幅前提の価格設定じゃないかっていう話で。
これは日本だとなんか法律に引っかかるレベルじゃあないのかと思う。

何年も何回もこの手のセールでいろんなメーカーの製品を買ったり見送ったり今も狙いを定めて眺めていたりしてきて。
もう気付いてるんだ。

「無くてもなんとかなる」

っていう揺るがない事実。
もう手持ちの機材で全然いける。なんなら持て余してる感すらある。

それでもセールをチェックしてデモサウンドをチェックして、
「これならシネマティック系の仕上げでかなり助かるやつだな。」とか用途とかすでに想定しながら、もう一押し待ち状態に入るのは。

心の弱さなんだ。

浮かれて楽しいショッピングに興じてると思いきや。

パワーアップに期待するのは、足りないと自覚しているから。
買えば解決。それを何度も体験してるから。

「これでドラムサウンドがパワーアップできる」
「エスニック系の制作がスピードアップ」

というのは、ボス戦前に装備を整える勇者のようでいて、
真の勇者というのは

「俺のドラムサウンドの作り込みはハンパねぇぞ」
「エスニック系?弾いてみせるぜワンテイクで」

くらいの意気込みなわけだ。

というのもね、
機材をざらっと揃えるタイミングが、プロジェクトの節目とかになりがち。

プロジェクト進行中は制作環境を変えたくないっていう一番大きな理由もあるんだけど、
それだけじゃないと思ってる。

次に潜るダンジョンでめいっぱい戦えるように装備を整えているフリをしながら、
「すぐに強くならないと…すぐに切り伏せないと…」っていう『不足感』を埋めようとしている。

これの繰り返しで、10年前よりは機材が扱えるようになったし、10年前よりはまともな曲になってきたと思うから、これは今後も続けていくんだと思う。

ただ秋〜冬のセールラッシュで浮かれそうな時は、

「ビビってるのか?」

という、自問ができるような自分だといいなと思う。
新しい音源買ったら、インストールでつまづくこともあるし、操作方法覚えたり、最適な組み合わせ探す為に全ボタンプッシュしたりするのでめちゃくちゃ時間取られるからね。
年末年始のあれこれにさらにそれをこなす時間があるかどうか省みるくらいはクールダウンしたい。

あとダウンロードに丸一日かかったりするからね。