耳鳴りは音なのか?

耳鳴りって、音なんだろうか。
音ってなんだ。
鼓膜が振動を受けてそれが信号として脳に送られて「音だ。」って認識する、みたいな理解をしてる。

音とは振動ありき。
すべての楽器は振動を生み出して音をつくる。叩く、擦る、弾く、吹く、などなど。

空気を伝った振動とか、空気を介さずとも骨伝導とか、アゴが「パキッ!」って鳴るような体を伝う振動でも。

もしも私の聴覚が、生まれながらに働いてなかったら。
『音』は、振動として扱ってるはず。
「今すごい音したねー」って誰かが私に伝えた時に、たぶん体にぶつかる振動の大きさで以てそれに同意してる。

それで言うと、耳鳴りに振動はあるのかっていう話になってさ。
振動は無いんだよね。
太陽を見た後に視界に残る焼き付きみたいに、音を聞くどこかに焼きついた残像みたいな感じじゃない。

振動の有無が、音と呼ぶ条件だとしたら耳鳴りは音じゃないんだけど。

夢の中で聞いた音はさ。
これもまた振動は無いんだよね。でも聞こえてる。
起きたら「確かに聞こえた」っていう感じする時、あるよね。
だからあれを音と呼ばないのは無理がある。

空耳や幻聴の類もまた然り。振動無しで確かに聞こえてる。

だから、頭の方で「音だ。」ってなるものを音とした方が自然なので耳鳴りも音の仲間入りっていう扱いになった。