普段身の回りで見かける生き物達。
私が通りかかったりとかして、
こちらの世界とあちらの世界が一時的にぐぐっと近くなるとさ。
何とはわからぬかもだけど、彼らは危険を察知して逃げる動きを見せる。
猫もカラスもクモもバッタもダンゴムシも、あとは駆除対象の虫達も。
その中で例外が一種。
カマキリだけは、不意に近づいてしまった時に、戦う構えをとる。
勝てるわけがないのに構える。げにいみじく謎。
体の作りも、逃げ回るより戦うためのフォルムだし。
あのサイズと同等かそれ以下の虫界の中だけで生きるための設計なら、狩る側としてあの作りは納得なんだけど、虫界って大小様々なサイズ入り混じってるし、鳥とか獣とか、他の世界と触れ合いやすいから、みんな逃げたり隠れたりするための格好を選ぶじゃない。
なのに、カマキリよ。なぜ攻撃力に極振りした。
ユニークな奴。