ギターは抱き合うくらい。ドラムは一緒に踊ってるよう。

楽器を演奏する楽しさについて。
日常生活ではあまり聞くことがない、綺麗だったり面白い音が出ると楽しい。
そういう、音そのものの魅力。楽器って人の耳を喜ばせるようにデザインされてるからね、これがひとつ。

それで、その音色を以て好きなフレーズが出せると楽しい。
好きな曲を聞いた時の感動が別の角度からやってくる。自分の手から出てる!って。ふたつめ。

あと、最近ドラムをプレイするようになってよく思うことがある。
音を出す時の振動を体に感じる楽しさ。
ギターも、指先で弦の振動を感じたり、胸の辺りにギターの胴体の振動を感じたりするんだけど、
抱き合って感じるくらいの動きって感じ。
一方ドラムはというと、一緒に踊ってるような強い振動が返ってくる。

スティックとかペダルを使う奏法もユニークでさ。
スティックをドラムに当てて、その反動を使ってまた音を出すっていうのが、ギターとかピアノにはないのね。踏み込んで音を一発出して、跳ね返ってきたペダルを蹴り返して音の強弱を操ったりする。
ブランコに乗ってる子を後ろから押してあげる時に、一番手応えがあるタイミングあるじゃない?それでギューンとブランコが揺れる。あの気持ちよさみたいな感じ。あれを演奏に使う。面白いよね。

この、ドラムが持つ、色の濃い特徴が、振動を体に感じる楽しさを強く意識させてくれた。だからギターとかピアノを弾く時にもね、この種の楽しさに焦点を当てた、鳴りが楽しいギターフレーズ、みたいな意識で刻めるリフとかね。再認識したよっていう。Foo FightersのAll My Lifeが今パッと浮かんだよ。これザクザク刻むの気持ち良いんだ。

自分が楽器の一部になったような気分になれる楽しさ。

あとは、何度も繰り返しプレイしてるうちに、自分が上手くなってるっていう楽しさね。
昨日よりもマシになってる。去年よりできることが増えてる。こういう感覚がね、お気に入りっていうお話。