川辺には妙な引力がある。
河川敷くらいの、川との距離感だと。
「歩くのが心地よい」だとか
「眺めがよろしい」と言った穏やかな心持ちをもたらすものだけれど
時々、川底で。今は川辺。
みたいな石とかがゴロゴロしている川辺を歩き出すと。
ほのかなエキサイトがもたらされる。
川の流れによって摩耗した、ジェリービーンズみたいなガラス片集めに興じた時期やら。
「水切り」にちょうどいい、平べったい石を集めては新記録に挑戦した時期やら。
水に浸った大きな石をひっくり返して、小石で蓑を作る川虫とか表面を走り回る川虫を餌に釣り糸を垂らしてた時期。
その前に凧糸とスルメでザリガニ釣りの時期があったね。
足場の悪いデコボコの川辺を歩き始めたら、始まる静かな興奮。
視界がやや狭まる。川面により近い位置だから、聴覚も水音に占められる。
子供の川遊びが親に嫌われる大きな理由のひとつ。
あの静かな興奮は、子供だから起こるものってわけでもない。
鮎を狙う釣り師とかさ。
レコーダー持って音を集めて回ったら。起こった。
川辺が引き出し湧き起こるエキサイト。
川の流れ01
いる? あげるよ。