雨音の日。

最もよく聞こえてくる音が、雨音の日。
空から降ってきた雨粒が地面とか、植物に当たる音とか、
屋根とか壁を流れて集まった雨垂れが板とかガラスにぶつかる音とか。
水滴の大きさと、触れる素材の多種多様な音が層になって、雨音。

音の幅広さと奥行き、どちらもたくさんあって、かつ適度に規則性があってランダムにも感じる。
二度寝や昼寝と非常に相性が良い。
眠るのが好きになった頃から雨が好きになったような気もする。

雨が嫌いだと思ってた頃もあって。
雨の日に学校まで歩いてるうちに運動靴に雨が染みてきて濡れた靴下そのものの不快感と、
対処を考えなきゃいけない面倒の厭わしさとか。
体育とか遠足みたいな外の行事に制限がかかるのも嫌だったな。
あとは、晴れの日よりもより一層高い乗車率で蒸れたバスとか電車内とか。
道路が混みやすいのにも困らされた。ああ、原チャ乗れないのも不便だったな。

思い返すと、雨というよりは、雨の日に外に出ることとか、外に出て起こる色々が嫌だったっていう。
屋内にとどまってたら、なんなら毛布の中にとどまってたら、雨は完全に私の味方だとすら思える。っていう。